船の修理は段取りが8割
お客さんと会話することが
会社の利益にもつながります。
技術顧問(2級舶用機関整備士)
篠崎 進
自分は中学卒業後に鉄工所に入って、先代の社長と知り合って入れてもらいました。
前のところは大きいところでしたが、人間関係がきつくて。
最初は外の人間としてこちらに伺ってたのですが、先代社長には「ウチに来るときは弁当を持って来るな」と言われてました(笑)。
その頃からあったかい会社でしたね。
職場は自分を含めて歳のいった技術者も多いですが、みんな元気ですよ。
ここの仕事は、朝出て行った漁船が帰ってきて修理依頼がきたら、部品があれば昼までに修理してまた戻しますから。
スピードが命ですね。ゆっくりはできないです。
みんなで一斉にかかることも多いです。
仕事は段取りが8割です。
まずは部品の問い合わせで長崎とかいろんなとこに聞いてみて、あれば特急バスに乗せてとどけてもらったりとかね。
その日のうちにとりあえず動ける状態にしてあげて、後日また修理するということもあります。
ひと月に4日、漁師さんのお休みがあるのですが、その間に集中して修理することが多いです。
エンジニアはサービス業に近いですね。
お客さんと常に話をしながら、この部品はそろそろ変えた方がいいですよと伝えたりね。
そうしておけばすぐに対処できるのでお客さんのためにもなるし、ウチの売り上げにもつながります(笑)
お客さんと仲間とのコミュニケーションが大事ですね。
最近の若い子には2種類いるような気がします。
会話のできる子とまったく話のできない子と。
自分は昔からの人間だから、コミュニケーションのとれない子とは付き合えないと思ってしまいます。
会話だけはしっかりやっていって欲しいですね。
いい職場ですよ。
それぞれ得手不得手があるんで、お互いに助け合って仕事してますね。
いい意味での年功序列もありますし。
家族みたいな感じですね。
自分は佐世保なんで、みんなより1時間ぐらい早く来ています。
帰りもだいたい自分が閉めて帰ります。
歳とってくると、あまり仕事もできなくなってくるんで、これぐらいはね(笑)
その分、若い人たちに助けてもらってますから。
これまでやってきて後悔はないですね。
いろんな地方に行って楽しいことがたくさんありました。
別の場所に行ったら、獲れる魚も違うので勉強にもなりましたし。
東北の復興応援にも行きました。
ウチの職場の人間全員行ってますよ。
今後はまず自分の健康が一番ですかね(笑)
それと、自分がケガをしない、周りにケガをさせない。
それをモットーにやっていきたいです。
お客さんと会話をしながら仕事していきたいですね。
個人的に直接相談を受けることもありますから、そんなときは嬉しいですね。
ここは船のエンジンから油圧から構造物の鉄工もやりますので、偏ってないです。
全般的にできるので、自分が覚えたい分野をしっかり伸ばしていけると思いますよ。